マルシン XカートSAA改 フルブルー&24金メッキ仕上げ ライブカートリッジ シングルアクション・リボルバー
COLT Single Action Army
4
3/4”barrel Anniversary model


以前にタナカ製カート式SAAをカスタムしましたが、決して満足できる内容ではなかったので、今回マルシン製を使用して、理想のカート式SAAガスガンのワンオフに挑戦してみました。 タナカ製は販売終了しましたが、マルシン製は度々モデルチェンジを繰り返し、現在でも「コルトS.A.A.45・Xカートリッジ」仕様として販売されています。 カスタムしたのはヘビーウェイト樹脂とメッキパーツのデラックス仕様です。 ヘビーウェイトはブルーイングできるので、フレーム等を「擬似ケースハードゥン」風に仕上げたりもしますが、今回は擬似ケースハードゥン風や、金メッキ風メッキの表面保護用のコーティング塗装等を一切せずに、実銃同様のブルー液と24金メッキだけで仕上げることにしました。 そこでCOLT社が1961年に製造したフルブルー&金メッキ仕様の実銃「COLT SINGLE ACTION ARMY 2nd GENERATION 125th Anniversary」7.5" barrel を参考にカスタム&チューニングすることにしました。
「YouTube」に公開した
「COLT Single Action Army Anniversary model」の動画です。
今回カスタム&チューニングの素材に使用した、マルシン工業製「コルトS.A.A.45ピースメーカー・Xカートリッジ仕様 DX HW 木製グリップ付」です。
マルシンSAAも他のカート式リボルバー同様に分解すると、ガスタンクからカートリッジまでのガスルートが狭いので、多少拡大して効率を向上させます。
ガスルートはガス圧が掛かるので、強度を維持したまま拡大します。 またガスルートを広げながら、内部のウィークポイントも補強もしておきます。
純正のシリンダーは安全対策上、カート挿入側の仕切りがカットされています。 出来るだけリアルにしたいので、ヘビーウェイト素材で一部蓋をします。
ガバメントジャンクのスライドから切り出したパーツを、縁から7㍉程差込んで擬似シリンダー壁を造形します。 内側は太めの丸ヤスリで整えます。
カート挿入側にはみ出した6個の部品は、シリンダー表面と一体化するように慎重に仕上げます。 また矢印のように安全対策用切欠きは残します。
純正のインナーバレルはフォーシングコーンと一体型で、スプリングのテンションでシリンダー側に押付ける方式ですが、非接触方式に変更します。
フォーシングコーンは逆さにして、平らな面をシリンダー側にします。 スプリングに替えて真鍮パイプ(MGC M659のガスタンク)を入れウェイトにします。
シリンダーの中心部分にある隙間にも、シリンダーピンが貫通できる、ピッタリサイズのの真鍮製パイプを探し出してきて、ウェイトとして取付けました。
バレル・フレームとシリンダーは、full blue(Gun blue)仕上げのため、純正の塗装を剥がし、♯400~♯8000のサンドペーパーで表面を光沢研磨します。
ヘビーウェイト樹脂のブルーイングは、「Birchwood 社」製の「Aluminium Black」で加工します。 手間は掛かりますが、美しい仕上がりになります。
「Aluminium Black」でブルーイングした直後は、見た目がイマイチですが、表面を金属磨きで優しく研磨すると、驚くほど綺麗なガンブルーに輝きます。
純正のプラ製バックストラップとトリガーガードは、金属モデルガン用に交換し、金メッキ風メッキを落としてから、下処理用のメッキをします。
バックストラップとトリガーガード、ハンマー、エジェクターチューブ等のメッキ仕上げだったパーツは、メッキ専用器具で24金メッキに再仕上げします。
純正の撃針は、オールドモデル式のプラ製で、あまりに格好が悪いので、2ndモデルにも採用されているタイプを自作して、24金メッキに仕上ました。
24金メッキ仕上げのハンマーに、純正の撃針と、自作の撃針を取付けて比較した写真です。 右側の自作撃針を装着した方が、SAAらしい雰囲気です。
シリンダーのスムーズな回転を実現するため、各カートのゴムパッキン部を、一部銅メッキした自作の真鍮製プライマーに交換し摩擦抵抗を下げます。
純正カートのゴムパッキン底部と、真鍮製プライマーに交換した、カスタム・カートの底部を比較した写真です。 銅メッキがリアル感を出しています?
24金メッキに仕上げるスチール製の各パーツは、表面の黒染め部を落とし、サンドペーパーでピカピカに研磨します。
研磨した各パーツは、脱脂を行なってから、始めに銅メッキをしてから再度研磨し、次にニッケルメッキをします。
ニッケルメッキをした各パーツを再度研磨してから、最後の24金メッキを2,3度繰り返して仕上ます。
24金メッキをしないスチール製パーツは、フレームのガンブルーに違和感が無いように、ガスバーナーで焼入れをする要領でヒートブルー仕上げにします。
表面に露出する3個の亜鉛ダイカスト製パーツは、シリンダーやフレームのガンブルーに溶け込むように、表面をガンブルー仕上げに整えます。
表面処理したパーツ類を仮組みして見ると、全体の色のバランスは良いようです。 ただフレームに装着する「ゲート」の色調整には苦労しました。
マルシンのSAAのフレームは、左右2分割式で、これを固定するビスでシリンダーシャフトも固定しており、分解しないとシャフトが抜けません。
そこでシリンダーシャフトの、奥側スリットが収まる分割フレーム内側の位置に、穴を掘り、そこに丁度入るスプリングとベアリングボールを填め込みます。
スプリングとベアリング・ボールは接着してあるので、フレーム組立後はボールがクリックとなり、手でシリンダーシャフトの抜差しが可能となります。
各部の動作を滑らかにするため、数種類のシムを組込みます。 右上の欠けがあるシムのみ純正パーツで、残りはシリンダーのクリアランス等用です。
写真の3ヶ所の矢印の位置にシムが入っています。 手前の2ヶ所はトリガーとボルトのガタツキを抑制し、右端はハンマーのブレを修正します。
矢印下側のシムでシリンダーの回転クリアランスを最小に保ち、上側のシムがシリンダーとフォーシングコーン間のクリアランスを最小限に保ちます。
純正のガスタンクの容量は満タンでも4.5ccしかなく、一昔前のデリンジャー程しかありません。 せめてMGCグロック程度のパワーは欲しいです。
そこで手元にあった昔の真鍮製グロック用増量タンクを利用して、カスタムガスタンクを作ることにしました。 真鍮製なので強度も重量もUPです!
完成したガスタンクは、純正の約2.5倍の容量に増えましたが、それでもMGC製グロック19程度ですから、あんまりパワフルとは言えませんね。
SAAのデラックスモデルには、純正の木製グリップが付属しています。 前回カスタムした「Cz75」のグリップよりはマシですが、やはり手直しします。
塗装を落として表面を磨き、メダリオン用の加工をしたら、「WATCO OIL」でオイル仕上げをし、その後「蜜ロウワックス」で磨き上げます。
両グリップの裏側はカスタム・ガスタンクの形に合わせて削り直しました。 またグリップ先端には、真鍮製ランパンコルト・メダリオンを取付けます。
この銃では外観からガスガンと分からないように、ガス注入口は右グリップのスクリュー孔底部にあります。 注入時はスクリューを外します。
SAAとセットで作った、COLTドライバーでグリップスクリューを外します。 このドライバーはステンレスの物を熱と薬品処理でレトロ調に仕上げました。
グリップスクリューを外した孔の底部が、ガスの注入口になっているので、そのままガスボンベを差込むだけで、数秒でチャージが可能です。
シリンダーとフレームの間隔は極小のため、非常にスムーズな回転と、極僅かなガス抜けに抑えました。 カートの弾頭はキャスト風に加工しました。
「Anniversary model」を名乗るモデルですから、専用BOXもそれに見合う物をと思い、ヤフオクで元はメガネのショーケースを落札して改造します。
ケースに付属していた中敷を外し、数種のウレタンフォームで銃と弾の型を作ります。 最後に柔軟性の高いベルベットで型を覆って完成です。
現在はとても多くのガスガンが販売されていますが、COLT SAAのカートリッジ式としては、残念ながら非力なマルシン製しか流通していません。 たしかにSAAの外見をした、パワフルなガスガンは人気がありますが、やはり金属黒色モデルガンからのSAAファンとしては、シリンダーにカートリッジを6発装填出来ない物は、SAAというよりもリボルバーとして納得できません。
納得できなきゃ自分で作ろうと思ったのが、今回のワンオフ・カスタム作製のきっかけです。 どうせカスタムするなら、とことんこだわって見ようと思い、作動・性能に加え、外観的にも手を入れる事にしました。
通常ならフレームをケースハードゥン風に仕上るところですが、ケースハードゥンは最後に表面コート剤を塗装する点がどうも気に入りません。 やはり一切の塗装を使わずに、実銃のようにガンブルー液と24金メッキだけで仕上げたいので、COLTのSAA記念モデル等に施される「full blue」フレームを再現してみようと思い、COLT社が1961年にSAA 2ndを元に製造した「COLT SINGLE ACTION ARMY 2nd GENERATION 125th Anniversary」を参考にして作業を始めました。
また以前タナカ製カート式SAAをカスタムした時に不満だったスムーズな作動と軽量等、メカニズム的な面も意識して、カスタム&チューニング作業を行なってきました。 当初は暇な時間を利用しても半年もあれば完成すると思っていましたが、作業を進めて行くと色々と問題が発生したりして、結果的に完成に2年近くも掛かってしまいました。
まあ、パワー的には春先で0.5J弱とパワフルとまでは言えませんが、夏場はもう少し期待できそうです。 なお各部のスムーズなアクションや、バランスと重量(790㌘)はモデルガン並みに仕上がったと思います。
また外観的には参考にした「COLT SAA 2nd GENERATION 125th Anniversary」に近づいたかなと思いますが、「Anniversary model」が7.5"バレルなのに対し、マルシンSAAは 4 3/4”バレルしかないので、エジェクターチューブも24金メッキ仕上に変更して、存在感を出してみました。 また、ディスプレイ木製ボックスに収める事で「Anniversary model」風な仕上がりを演出してみました。
ガスガンとしては射的やプリンキングも楽しめる性能になりましたので、「YouTube」に公開した動画をご覧下さい。
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